ぶくわむ

気分で書いてる読書感想blog
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折れた竜骨
魔術が存在する世界を舞台に据えたミステリです。

米澤穂信にハズレはないですね。どの作品も、のめりこむように読んでしまうし、必ず面白い。
本作はコメディタッチな会話のやり取りなどはあまりないですが、ファンタジィ色をつけた、一風変わったおもしろい雰囲気です。消去法でずっと疑っていた人物がいたんですが(例えば『アクロイド殺し』)、まぁ、すぐに否定されてしまうし、まったく予想のつかない展開でした。

壮大な展開は、まるで洋画を見ているみたいでした。
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米澤穂信 | 22:46 | comments(0) | trackbacks(0)
遠まわりする雛
米澤 穂信
角川書店(角川グループパブリッシング)

古典部の一年、「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」の合間合間を綴った短編集。
日常の謎が詰められた掌編とでもいいますか。
仕掛け(?)は『あきましておめでとう』が好き。
携帯電話も書くものもない上体で閉じ込められて、そこから脱出するには、誰にどんなメッセージを送るのがいいのか…?これはわくわくした。

クールで理知的なキャラクタが多い米澤作品で、最後にこんな甘酸っぱい展開を予感させるなんて、続刊が楽しみではありませんか。
米澤穂信 | 23:47 | comments(0) | trackbacks(0)
さよなら妖精
ユーゴスラヴィアからやってきた少女・マーヤが日本で興味を持つ謎に触れていく日常ミステリ。
それに「哲学的意味はありますか?」?
そして本筋は、そのマーヤが実際ユーゴスラヴィアのどこから来たのかを、主人公たちは探る。

ラストは飲み込みきれないものを詰まらせたような気分になったが……果たしてどれだけの日本国民が自分の名前と苗字の意味を深く理解しているのかとふと思った。
私は、名前は過ぎていすぎるような意味で、苗字はよくも悪くもない意味。…直訳してあんまりかっこよくはない。
しかしそれでも、祈りや願いが込められた日本国民の名前には、確かに哲学的意味があるよね。
米澤穂信 | 21:15 | comments(0) | trackbacks(0)
クドリャフカの順番
米澤 穂信
角川グループパブリッシング

古典部シリーズで一番楽しかった。のは、本書の主な趣旨が『文化祭を楽しむ』だからかな。

ちょっとしたミスで大量の在庫を抱えた古典部は、文集『氷菓』を完売させることができるのか!?

お料理対決はどうなるのか!?

文化祭で起きる不可解な盗難事件に、奉太郎は腰を上げてくれるのか!?

わらしべプロトコルは奉太郎をどこに導くのか!?

わくわく楽しめた作品^^*


ところで後書きに、米澤さんは学生時代、文化祭で上映する映画のために脚本を書いたとのこと。どんな作品だったんだろう?とっても気になる…!
米澤穂信 | 22:26 | comments(0) | trackbacks(0)
ボトルネック
自分がいない世界、自分が生まれなかった平行世界に迷い込んでしまったら、どうするだろうか。どうしたいと思うだろうか。

『間違い探し』はおもしろかったけれど、主人公の気持ちは、後味は、とても苦い。
苦いがしかし、この物語は嫌いではない。



想像力の欠如は、罪悪だろうか?
米澤穂信 | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0)
インシテミル
概要。
一見印刷ミスかと見紛う時給の提示された、とある実験の求人募集によって、12人の男女がある館に集められる。
館の中は求人募集広告よりもさらに不可解だが、車欲しさに参加した結城理久彦含む12人は、そこで7日間過ごすことを命じられる。

ミステリ読者にとってはおなじみ『館もの』と言えるでしょうか。
何も予備知識がない人にも熟練のミステリ読者にもそれぞれに楽しめる作品であると解説にありましたが、やはりアガサ女史の『そして誰もいなくなった』は読んでおいた方がより不気味でいいと思います。

しかし、これから不穏当な展開になっていくんだろうなという雰囲気を作りながらも、トボケたモノローグに和まされて困りました(笑)。

続きはネタバレです。
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米澤穂信 | 23:39 | comments(0) | trackbacks(0)
犬はどこだ
米澤 穂信
東京創元社

犬捜し専門(希望)の私立探偵となった紺屋長一郎だが、紺屋のもとに集まるのは、犬ではなく失踪人捜しの依頼や探偵に憧れる後輩などなど。一体犬は…(笑)。
そんな話。

今まで読んだ米澤作品の中で一番好きかもしれない。
登場人物たちのやり取りがとにかくおもしろい。

『大船に乗った狸のつもりでいてください』
『そいつはどうも、安心しかねますが』

あるあるなやり取りかもしれないけど吹いた。
ちなみに、主人公の長一郎が、チャット上で交わす会話である。この、オンラインの友人GENが自然に『居る』ことにも好感が持てた。物語に親しみを感じやすかった。
これから先、こういう設定ながら、ニートのオタクでも犯罪者でもない登場人物は小説でポピュラーになっていくのだろうか。

今回も、機知に飛んだ言い回しは多数で、やはり半分くらい分かってなかった(笑)。
エマさんが次シャーリーにしたら、っていうのは分かったぞ^^またはアミルもアリじゃね?

最後は若干、苦かった。しかしこれ、続刊が早く出てほしいものである。
次は犬捜しの依頼が来るかな?
米澤穂信 | 20:34 | comments(0) | trackbacks(0)
愚者のエンドロール
省エネを信条とする男子高校生・折木奉太朗を主人公とする古典部シリーズ第二弾。
ミステリーを題材として始まった自主制作映画の試写会に誘われた古典部一同。
しかし映画は途中で切れている状態。
続きが気になる部長の意向で、古典部は結末を探ることになる。

おもしろかった。
過去どんでん返し系やある程度のミステリを読んだことがある身としては、『万人の死角』まで読み進めて、ちょっともやっとしたのだが、やはりそれでは終わらなかったので満足。

続きは多少のネタバレ感想。
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米澤穂信 | 18:27 | comments(0) | trackbacks(0)
秋期限定栗きんとん事件・下
米澤 穂信
東京創元社

ああ、調子に乗っている人間が鼻っ柱を折られるのって、なんでこんなに気持ちがいいんだろう…!

甘美すぎる。


連続放火事件については、犯人の目処をつけるのは割と簡単だったように思う。
長編故に、違和感は結構積もっていたように感じたから。
しかしそれでも本書の読後、不満を感じなかったのは、やはり主要二人のキャラクタ故でしょうね。

しっかし、小佐内さん、お高い女である。


続きはネタバレに触れます。
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米澤穂信 | 20:08 | comments(0) | trackbacks(0)
秋期限定栗きんとん事件・上
米澤 穂信
東京創元社

例えば、プリンとヨーグルトが一つずつあって、それをAとB二人がどっちを食べようか、っていう状況になったとして。
Bは本当はとってもプリンが食べたいけれど、若干遠慮した姿勢を見せてるAが大のプリン好きであることを知っている場合、
「ちょうどヨーグルトが食べたかったんだよね!」
っとか言ってプリンを譲る行為は、Bの優しさだろう。
Bは実はすこしがっかりしてるけれど、Aは嬉しそうだし、ヨーグルトも食べてみれば悪くない。

分岐にすこし遡ってみる。

Bが、Aの好みを踏まえた上で葛藤した結果自分の欲に従ってプリンを選んだら。
Aはしょんぼりする。しょんぼりしたAを見てBもなんか罪悪感でしょんぼりする。

そのチャートが予想できた場合、争いや不和を避けたがる『小市民』ならば、ひとつめの選択を取る人は少なくないと思う。
しかしまぁ、これはあくまで軽度の例である。プリンもヨーグルトもとても美味しいものであれば、結果的にどちらを選んでもわだかまりが残るようなことはないと思われる。

それでも、ひとつめの例に置いて、Bは嘘つきであると言えないだろうか?
『嘘つき』と言ってしまうと途端に卑劣なイメージがついてしまうが、実際の行動とは別の本心がある以上、やはりBは言葉通り嘘つきとなる。

しかしそういった場合の嘘は、何が『悪い』だろうか?
Aはうれしい。Bは結果的にうれしい。二人はなかよし。
言わぬが花、ということわざもある。
相手を慮って自分の気持ちを控えることは、美徳ではなかろうか?

…しかしこのケースも、もっと別の場面に当て嵌めると、Bは途端に傲慢な嘘つきに成り得るのだ。

嘘つき、というものが大罪の端になるというのはやはり、人が他人の思惑を完全に把握するのは不可能だからだ。
人は分からないものを恐れる。嘘つきを罰さなければ、嘘つきがあふれる。そうすれば、顕在しているヒトの行動や発言に、信憑性というものがなくなってしまう。それは社会の崩壊だ。
…まぁそれは、最極端な話。
そんな社会はまぁないだろう。だって、嘘をつくのって、ぶっちゃけ疲れるよね?


そんなわけで二年生の秋の小鳩くんに思うことは、お疲れ様ってことです。
その人が本当に望むことって、本当の本当に望むことって、知られる必要があるのかな?
結果がすべてでいいんじゃないかな?
『嘘はついていない』っていう基本ルールを疑いたくなるけれど、思惑や経過って、正直重要じゃなくない?


…うーん、何が言いたいのか分からなくなってきたぞ。

小鳩くんには、推理がしたい欲と、人に疎ましがられたくない望みがある。
本当は多分、名探偵小説のように、思うさま思索にふけってそれを披露し、他人に尊敬されたいって思ってる。
でも、推理をひけらかして失敗した過去から、小鳩くんは他人に自分の理想を求めるのではなく、自分を他人と同様の枠に押し込めようと努力している。
それは小佐内さんの指摘通り傲慢で自意識過剰。他人を一段下に見ている部分があるから、小市民なんて言葉を使う。自分を無意識に大市民だと思っている。
そしてそれを、彼は実に仔細に自覚している。そんな人間はとても嫌な人間だということも。

だから小鳩くんは、自分を隠す。
すこしでも他人の不快を買わないように、ささやかな嘘をついて自分を守る。

…それで小鳩くんが安心できるなら、クラスメイトに害がないなら、彼女が不快にならないなら、何が『悪い』んだろうね?

小鳩くんの望みは実は、ごくごく小市民的なのだ。
他人に嫌われたくない、疎ましがられたくないって、思わない人は、いるのかな?

さて、小佐内さんはどうなんだろう?下巻を読破するのが楽しみである。
米澤穂信 | 18:14 | comments(0) | trackbacks(0)
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