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死ねばいいのに
おもしろかった!

……って言うと語弊がありますかね…。

ある殺人事件の被害者の関係者に、その被害者の知り合いの男が会いに行き、被害者について聞こうとする話です。男は一章につき一人ずつ、話を聞いていきます。

『死ねばいいのに』。言うまでもなく本書のキイワードですが、これを読んでる間、周りの人に、なんて本を読んでるんだと呆れ半分に言われました(笑)。
どういう想像をされたかは分かりませんが……



以下はネタバレ感想。
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京極夏彦 | 23:32 | comments(0) | trackbacks(0)
陰摩羅鬼の瑕
「(略)京極堂、君は」
僕を救ってくれたじゃないか。
「人は人を救えないよ、関口君」
京極堂はそう云った。
「僕は神や仏ではなく、人だ」

(本文より)

軽くあらすじ。
関口巽は、仕事の依頼先へ向かう途中で体調を崩して視力をなくした榎木津探偵の補佐を頼まれ、榎木津と共に白樺湖畔へ向かう羽目になる。依頼は元伯爵である由良昂允の花嫁を守るようにというものであった。


今作は、あらすじと冒頭の対話を読めば、なんとなく終わりは透けて見える話だったので、京極堂の登場を待つのがもどかしく、そして悲しいような、そんな物語でした。
本書は儒学の思想を交えた死生観についてと、関口巽という人物についての話であったと思う。
惹かれるよりもまず引かれる人間の関口が、伯爵に語られ、中禅寺や木場に揶揄されるというのは、八作読んでいながら珍しいことのように感じた。

花嫁連続殺害事件の渦中に関口がいると聞いて重い腰を上げる中禅寺だが、関口のことは「友人ではなく知人」と幾度も口にし、関口を何度も彼岸から引きずりながら「人は人を救えない」と言う。
中禅寺は当然人並みの良心は持ち合わせている人物であると思うのだが、決しておせっかいな人物ではない。彼は関口に何らかの罪悪感か何か抱いているのだろうかと、すこし不自然に思った。

あと、沖縄での葬送の仕方のひとつに、風葬にした後骨を拾う、というようなのが述べられているのですが、恒川光太郎さん(沖縄在住)の『雷の季節の終わりに』中の世界『穏』の葬送の仕方と同じですよね。実際の方法だったとは。

死やら生やらの中でやっぱりおかしい榎さん。
●榎木津さんちの家庭の事情。
・自分の子供の写真を撮る時、子供の頭に小石を積み上げるような変な男です。そんな男に育てられた僕の心の疵は深いのです…p241
・いい齢をして泊まり込みで蟋蟀(きりぎりす)を取りに行ったり商談に銭亀を連れて行ったりするイカれた親父を見習ったりしたら、見の破滅です…p242

幹麿さん…。


続きはネタバレ感想。
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京極夏彦 | 11:51 | comments(0) | trackbacks(0)
百器徒然袋―雨
そうだ!僕だ!お前達の崇め敬う榎木津礼二郎だ!

700ページ以上ありますが、まあ大概このような内容です。
薔薇十字探偵と下僕達の話。

よく笑いました。しかし、榎木津の兄が吹雪の日に亀を拾い、それを父が大事に育てている、というハートウォーミングなストーリーもありました。
…ネタ家族だな。

まあ細かく拾い上げるときりがありませんが、やはり一番楽しいのは、関君が探偵と古本屋にいじめられているという仲睦まじい様子ですね。
思えば関口は、あの二人にあそこまで構われているなんてのは希少種なのではなかろうか。

そして全編通して、横丁の小言爺こと中禅寺、結構ふざけてない?

少々覚書。
『鳴釜』
探偵と古本屋に会う。
調子乗ってる金持ち親子の横暴。
阿呆とカマとお嬢様。

『瓶長』
古道具屋と刑事に会う。
瓶探しと骨董屋の暗躍。
カメだらけ。

『山颪』
小説家と釣り堀屋に会う。
常信の依頼と動物探し。
ヤマアラシと美食倶楽部と大根。

そして何度も見返すほど気に入ってしまったベスト台詞。

「さあて――これから果心居士が君達に愉しい呪いをかけてあげるよ」

中禅寺がノリノリで笑いました。
京極夏彦 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0)
塗仏の宴
妖怪についての解釈を聞くと、まるで現在流行り始めたかのような『擬人化』は昔からの日本人の文化なんじゃないかなぁと思います。
要するに妖怪って、(主に不可解な)現象・事象の具現化なんですよね。
だから、話す言葉や文化の違う土地土地で名前が変わったりするし、その文化こそが妖怪の性質に深く関わってくるわけだから、現象やその妖怪の形が類似していたとしても、全てを一緒くたにするのは、妖怪というジャンルにおいては間違っているわけですね。

300ページ以上進んでやっと登場した中禅寺ののっけからの妖怪話はすごくおもしろかった。
大学でもっと真面目に民俗学の講義受けてりゃよかったな〜〜!後にするから後悔…。くっ。

民俗学系蘊蓄満載かつ不可解さの大バーゲンな『宴の支度』、変に共通するばらばらの登場人物たちを解体し並べ替えていく『宴の始末』でしたが、支度をおよそ1ヶ月かかって読んだのに始末はおよそ5日間でした。
おもしろかった。…嫌な余韻は残りますがね。

登場人物が多い予感がして、ずっとメモしながら読んでました(笑)。
続きは支度の登場人物を多少覚書と、ネタバレ気味感想を少々。
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京極夏彦 | 11:13 | comments(0) | trackbacks(0)
絡新婦の理
分厚かった…。

しかしすごくおもしろかった!
女たちの思惑が絡む、複雑な事件でした。
関口は出てないかと思いきややっぱり出てたり、…とにかく登場人物も多かったしね。益田君の転身には驚き。
しかし中禅寺、榎木津は友達で関口は知人なのか(笑)。

以下ネタバレ気味。
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京極夏彦 | 20:57 | comments(2) | trackbacks(0)
鉄鼠の檻
舞台は雪の箱根です。
禅僧がたくさん出てくるわけで、禅についての解説等も盛り沢山です。
公案というのが、普段触れていない私からすると分かりにくくて、なんだか読了に長くかかってしまいました。

そういえば百鬼夜行シリーズって、ことごとく一般とはいいづらい変態性癖の持ち主が多々出てくるのだな、ということに今更気付きました。今更気付いた自分にびっくり。

今回も榎さんは最高です。

「僕だよ!」

でしょうね。って感じ。
フルバのあやめが「僕は来たよ!」と言って登場するシーンとデジャビュ。

しかし関口を担いで山を降りたりとか、意外と頼りになる方です。今回は榎さんの行動は神がかってました。
…いやしかし榎さん自らが担ぐなんて、とても意外でした。
京極夏彦 | 17:17 | comments(0) | trackbacks(0)
狂骨の夢
おもしろかったし、新キャラの伊佐間(魍魎でもちらっと出たけど)もけっこうお気に入りの登場人物なのですが、前作二作と比べると読了後の感動が薄かったかな。
相変わらず、この厚さにうんざりさせない展開には感心するんですけど。…まぁ、前置きが300ページくらいあったのにはびっくりしたけどね…。

髑髏にまつわる怪しい事件や妖しい出来事が不気味に繋がりを見せる話です。
後半は複雑に絡まった真実がイメージしづらくて自分の想像力の狭さを思い知った気分でした。

ところで鉄鼠が図書館に見当たらないぞー次はいつ読めるかしら…(買うという選択肢は今の経済状況じゃ出にくい)
京極夏彦 | 18:12 | comments(2) | trackbacks(0)
魍魎の匣
この厚さは、読了してしまうとなんだかとても寂しくなってしまいますね…。一緒に引き摺られてしまう。苦笑。

バラバラ殺人事件、少女誘拐事件、薔薇十字探偵への依頼…様々な事件が、京極堂に持ち込まれてひとつひとつの姿を見せていく、その様を追っていけば辞典並の分厚さも妥当です。

先に映画を見ていたので、部分的には展開も分かりながら読みましたが、まぁ当然というか、やはり原作の方が何倍もおもしろいですね。端折られまくってるしね。
対人恐怖症で失語症の文士・関口を、古本屋で陰陽師の中禅寺と超能力探偵の榎木津がいじめる、仲の良い(?)語りは、終始重苦しい雰囲気の中でもつい笑ってしまいました。

動機付けというものは無意味だ、と京極堂が再三言いますが、確かにそれは、その通りかも、と思う。条件が整って、ただそれができる環境ができてしまったから、人は殺人を犯す。
それならば、殺意というものは多分、身近に溢れすぎているんでしょうか。殺人を犯すことができる条件が揃わないばかりに皆躊躇できているだけで。
そう考えれば『カッとなってやった』のは、過失致死以外の殺人はすべて当てはまっちゃうんでしょうね。

しかし、語り手が関口だからかもしれませんが、彼はいつかあっち側に行ってしまいそうに見えてしまいますね。

●今回榎さんの発言でヒットしたもの。(記憶が曖昧なので要約して紹介)
・セキ君、トリちゃん
・首吊りは汚いし片付けが大変だし葬式代もかかるからやめた方がいい
・関君は物忘れがひどいし僕は話を聞かないから何を云っても大丈夫だと思ってるんだろう!

前作からすっかり榎さんファンです。

あと、必ず、ページで文章をまたがないようにレイアウトされてますね。こっそり感心。
京極夏彦 | 20:15 | comments(0) | trackbacks(0)
姑獲鳥の夏
長かったけど、半分すぎたらあっとゆうまだった。はぁー。もう終わりか…最後は淋しくなったりして(笑)。
京極氏の作品は分厚さに圧倒されて手を出しづらかったのですが、お友達さんが話題に出していたので気になって読んでみました。

最初はちょっと小難しい話が長く続くのですが、話している内容はとてもおもしろいのですよ。見えているものがすべてだとは限らない、とか…それはごく一部を切り取ったに過ぎない要約ですが(すべてを理解できないことがもどかしかったです)、妖怪妖怪した雰囲気にタイトルに人物設定に…いかにもな展開を予想していたのでこうも論理的に『不思議』の説明をされると愉快でした。
私が行っていた大学では妖怪学なるものを研究している先生がいたのですが、その先生が「妖怪を知ればその土地の風俗が見える」的な話をしていました。そこを思い出すと、不思議な現象はそれを見る人が作り出すものである、というのはとても説得力があるように思います。

薔薇十字探偵、って若干阿呆くさいネーミングですが、榎木津のキャラクターが気に入りました!…なのでもっと活躍してほしかった気も…。

しかし、このシリーズ、『姑獲鳥の夏』が一番薄い本であることが一番の驚きです(笑)。続刊も読みたい気持ちはあるのですが、少し間が開くかもー。
京極夏彦 | 19:59 | comments(0) | trackbacks(0)
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