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塩狩峠
明治の始め頃生まれた永野信夫の一生を綴る。

まさか裏表紙のあらすじに、最後の顛末が載っているとは思いませんでしたが…後書きを読んで、その顛末部分が事実に基づいた話であったことに一番驚きました。

清廉で、誠実で、純粋で、理性をも制御できる、そんな人間は、果たして現実にいるのでしょうか。
少なくとも私は、いないと思っています。
だからこそ、この話の一部が事実かもしれないことで感動したわけではないんですが、この話には胸を打たれました。

キリスト教信者が、みんなその教義の善意的部分を敬虔に守っていれば、素晴らしい環境になることでしょう。
でもそれは、仏教でもイスラム教でも同じ事が言えると思います。それでも結局、人は私欲の追求や偏った見方に陥りがちだから、そう簡単にはいかないものです。

希有なる敬虔なキリスト教信者として描かれる『塩狩峠』の主人公永野は、成人も迎え数年経った後に受洗をしますが、彼の信仰の土台は、幕末から明治維新の頃を生きた厳しい祖母や、穏健だが頑固な所のある父等の周りの大人たちによって培われます。
彼の信仰と愛の行き着く先は、儚い。勧善懲悪とはいきません。

ものの見方って、様々ですよね。
長所は短所にもなりうるし、その逆もまたしかり。
私欲を抑え常に短所を見つめ、その恥を教訓に日比研鑽するのはとても根気がいって、難しいことです。でもそう生きれたらどんなにいいか。

理想的でありながらどこか遠い永野ですが、性欲に悩まされる場面は人間的で微笑ましかったです。
他ま行作家 | 17:32 | comments(0) | trackbacks(0)
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