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ぶくわむ気分で書いてる読書感想blog
コメントも歓迎です。どぞー。 2010.01.08 Friday
物語の筋は冒頭の通りである。 骸骨ビルと呼ばれる建物で暮らす住人に、穏健に立ち退いてもらうという仕事を負った主人公の八木沢が、骸骨ビルで過ごした何ヶ月かの記録という内容だ。 しかしとにかく、食欲を刺激される物語だった。 主人公は四十過ぎの男性の癖に料理をよくするし、作中の『みなと食堂』という店のメニューはそれはそれは美味しそうなのである。 特に、ポトフと鯖の味噌煮と丸鶏のスープとオムレツが食べたくなる。 いや、鰹のたたきも食べたい。 …やっぱり鰯の梅煮も。クリームコロッケも生姜焼きも食べたい。 …こんな具合である。 これだけじゃ内容に触れてない気もするので気に入った文を抜き書きしておく。 (上巻172p) みんな立派な学歴なんてないけど、自分の仕事に手を抜かない。骨身を惜しんだら結果がどうなるか。骸骨ビルの庭で、これでもかって教えられたのよ。 (下巻251p) なんでも失敗してみるものだ。失敗しなければ生涯得られなかった事柄が、私たちの人生にはたくさんあるということだ。 どこか忘れたけれど、忘恩は人間の最大の罪、という言葉もあった。 最大か、と思うと、自分を省みて身が引き締まる思いだ。 宮本輝は初めて読んだが、本作はとてもよかった。読了後、十分な満足感が得られた。 COMMENTS
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